なんばパークス2期屋上庭園

なんばパークス2期屋上庭園

多様な人が集い、憩う屋上庭園

本計画は、複合商業施設なんばパークス内の屋上庭園を主としたランドスケープデザインである。大阪市内南部の中心地に位置し、大阪球場跡地を含む3.3haの難波再開発A-1地区に含まれ、地区内は他に、超高層の業務棟、住宅棟がある。このような立地条件から本計画では、プログラムに対応したデザイン、多様な来訪者からの要望、時間や季節の変化への対応が求められた。

具体的なデザインの方向として、第1期の大きなプログラム(屋外劇場、都市型菜園など)の補完として、第2期では小さなプログラムを展開するスペースづくりを目指した。レイヤー状に連なるそれらのスペースは、回遊や滞留のアクティビティを促進し、「見る×見られる」という都市的な居心地の良い屋上空間を提供している。

 

ステップガーデンでは、休息及び通路スペースと植栽スペースが緩やかな円弧を描きながら、レイヤー状の空間を入れ子に配置している。また、休息スペースに様々なデザインのアートベンチを設置することによって、来訪者は、森の中を散策するような体験をしながら、状況や気分に応じてお気に入りのベンチを発見し、休息を行うことができる。これらのベンチは「森の観客席」(旧大阪球場の外野観客席の同位置)として、他の来訪者や屋上公園全景を眺めて過ごす滞留性の高いテラスを実現している。

 

はらっぱ広場は、太古、計画地が海であったことや建築デザインがキャニオン的な隆起地形をモチーフにしていることからヒントを得て、木製遊具(間伐材を利用)による「森の水族園」を提案した。魚群のような遊具や樹木は、屋上公園のレイヤーに従って配置し、パーゴラやビオトープなどと一体となって、子供たちの冒険心を喚起する要素となっている。

 

ヒルトップテラスは、来訪者の居場所として最頂部にあり、建築デザインのキャニオン(渓谷)が開けた立地にあることから、「空」を感じる場所である。その立地特性をモチーフとして、雲のようなグリーンアートのオブジェを展開した。白いオブジェの端部は座ることが可能で、展望機能と休息機能を備えたアートギャラリーとしての広場を実現した。

 

竣工当初から都市の新たな緑空間として高く評価されている本プロジェクトは、年を経るごとに木々が大きく育ち、単に商業施設としてだけではなく、地域のシンボルとしても位置づいている。

基本情報

名称:なんばパークス2期屋上庭園
所在地:大阪府大阪市浪速区
敷地面積:約3,500㎡
竣工:2007.3
デザイナー:長濱伸貴、富田桂司(元所員)、小泉智史(元所員)、西山由李子(元所員)