功徳山 瑞光寺 瑞光廟無上殿

功徳山 瑞光寺 瑞光廟無上殿

【計画および設計においてアピールすべき点】
名古屋市の既成市街地に位置する寺院の葬儀場である既存建築物を改修して、納骨堂にするプロジェクトである。納骨堂に改修するに際し、建築の中心部に納骨堂の機械を設置し、東面と西面に拝所を設置する建築計画のため、東西面が廊下的な空間となり、その内部廊下とつながる外部空間を納骨堂にふさわしい庭空間として創造することがこの計画の目的である。また、寺院内のエントランス空間についても、既存のアスファルト舗装からなる駐車場を改修することで、寺院により一層の風格を与えることである。

【計画および設計において留意した具体的な課題と解決方法】
納骨堂にふさわしい庭空間として、仏教の釈迦に由来する樹木(ボダイジュ・サルスベリ・ナツツバキ等)の選定を行い、それらを東西面の庭にいかに配置するかを検討した。西側の庭は道路に隣接しているため、奥行きが南北で異なる敷地の特性を逆手にとり、レンガの壁を雁行して配置することで、内部からの雑多な道路景観を遮蔽し、直線形状のレンガ壁を背後に白砂と植栽による緩やかな曲線と水盤等を設置することでのびやかな庭空間とした。
一方、東側の庭は寺院の既設建築物の離隔距離が南北方向で等間隔に約5m、敷地のレベル差が約1mあるため、直線で構成するグレー系の石材を雛段状に形成し、ポイント的にアルミ材を加工したベンチを設置することで西側の庭と趣の異なる緊張感のある庭空間とした。特に、ベンチの背後のサビ系の石壁については、庵治石を用いた壁を和泉屋石材店に施工していただき、整形の石段に風格のある石壁のコントラストが美しい庭となった。
また、エントランス部分の既存駐車場を、寺院本堂への参道を整備し、駐車場の区画を整理することで植栽帯を設け、舗装材をインターロッキング舗装とすることでやわらかな寺院らしい緑あふれるエントランス空間として整備した。

【その他、作品に関する特徴など】
本作品は、著名な建築家である竹原義二氏とのコラボレーションとして設計及び現場監理を行った。夜間の来訪者にも配慮し、日没時のライトアップされた美しい庭空間の照明計画を行った。その結果、建築と庭が一体となった新しい納骨堂の庭、寺院全体の風格の向上が可能となった。

基本情報

名称:功徳山 瑞光寺 瑞光廟無上殿
所在地:愛知県名古屋市
竣工: 2018年11月
規模:外構面積 1049.39㎡
デザイナー:長濵伸貴、近藤秀樹、森由紀子(元所員)